(前回よりつづく)
第10話 要介護3の不安な一人暮らし、広すぎる自宅にも悩む

自分らしく生きるには〝住まい選び〟が何よりも大切

介護付有料老人ホームの見学を終えると、Mさんはとてもガッカリした表情でした。
不満なところは、食事の時間が定められた食堂、他の入所者と一緒に入る大風呂、毎日の安否確認など、館内に決まりやルールがあること‥。

ルールに縛られて生きるくらいなら、死んだ方がマシだわ。

そうおっしゃったMさん。一番求めていたのは「自分らしく生きること」だったのです。

選択先は高齢者向け賃貸住宅

最終的にMさんが選んだのは、アクティブシニアの多い高齢者向け賃貸住宅でした。
但し、要介護3のMさんは、在宅でしっかりとした介護サービスを受ける必要があります。そこで-

イチイ「Mさん、ヘルパーさんに定期的に来ていただき、入浴の介助や夜間の服薬管理、通院の介助など、生活全般のサポートをお願いいたしましょう」

高齢者向け賃貸住宅であっても現在は、医療や介護、生活支援などのサービス(外部から提供)を組み合わせれば、要介護の方も十分に暮らしを営むことのできる時代です。
Mさんは今、自由にのびのびと過ごしていらっしゃいます。

このように生涯にわたって自分らしく生きていくには、〝ご自身に合った住まい選び〟が何よりも大切だと思います。

さて、次回は今回とは対照的に、60代の元気な男性が「自由はいらないから、手厚い介護サービスが欲しい」と語った切実な思いをご紹介します。

<つづく>