積水ハウスグループの高齢者向け賃貸住宅「グランドマスト西ヶ原」(東京・北区)に入居して2年弱の髙村夫妻に話を聞いた。

夫婦二人で商売を60年〈髙村昌江さん・兼二さん〉

「階段が大変だった」

以前住んでいた戸建の自宅は1階が店舗で、2・3階が住居だった。足腰が弱り、自宅の階段が大変になってきたことも入居理由の一つ。「今はエレベーターがあり、廊下が広いし、手すりも付いていて安心」と昌江さん。加えて、角部屋が空いていたことも決め手に。

ちょうど滝野川公園が窓から見えるんですよ。景色がとにかく良くって。

寝室を別々にできる2LDKの間取りも気に入っているという。

交流を大切に

「体操などいろいろなイベントにはなるべく参加しています。皆さんのお顔がわかっていいと思います」。
今はコロナ禍で休止中のサークルも多い。なかでも「懇親会もなくなっているので寂しい」と兼二さん。

「早く交流ができるようになるといい」。高齢者住宅を検討している人には、こうアドバイス。
「足腰がしっかりしているうちに、ちょっと早いなと思っても見学に行った方がいいですよ。見るとだんだん気持ちが傾いてきますよ」。

食事は一緒にとるが、日中はそれぞれ自由に過ごすことが多いという髙村夫妻。
昌江さんは、編み物が上手な入居仲間に教わり、マフラーを編んでいるとのこと。兼二さんは、以前からの趣味、ペーパークラフトに精を出し、日本の城を製作。パソコンで展開図を出力し、緻密な世界を楽しんでいるという。

〈定年時代 令和3年5月上旬号(東京版)掲載〉

<つづく>