不動産管理会社とは？
不動産管理会社とは？仲介会社との違いや主な業務内容を解説
アパート・マンションなどの賃貸経営を行う場合、不動産オーナーが自ら物件を管理するケースは少なく、不動産管理会社へ業務を委託するのが一般的です。実際、国土交通省が2019年7月～8月に実施した「賃貸住宅管理業務に関するアンケート調査」によれば、賃貸住宅を経営している不動産オーナーの8割以上が管理業務のすべて、あるいは一部を委託していることが分かっています。
しかし、不動産管理会社の数は多く、業務の範囲も広いため、どんな会社があり、どんな業務を委託すれば良いのか、詳しく把握できていない不動産オーナーも多いことでしょう。そこで本記事では、不動産管理会社の業務内容や仲介会社との違い、管理を委託する方法などについて解説します。
不動産管理会社は何をするところ？
不動産管理会社とは、不動産オーナーから委託を受け、物件の管理・運営を行う会社のことです。
アパート・マンションの入居者対応、空室対策、設備機器の点検・修繕、館内清掃など、さまざまな業務を行います。
不動産管理会社と不動産仲介会社の違い
不動産の賃貸経営を行う場合、不動産管理会社と仲介会社、それぞれからサポートを受けることになるでしょう。
しかし、管理会社と仲介会社では担当する業務が異なりますので、両者の違いをよく理解しておく必要があります。
以下に2つの会社の特徴をまとめます。
【不動産管理会社】
物件の管理・運営を行う会社
賃貸物件の入居者からのクレーム対応、家賃集金・滞納管理といった賃貸管理業務のほか、設備機器の点検や修理、清掃、警備など建物管理業務を行います。
【不動産仲介会社】
売買・賃貸物件の契約を仲介する会社
賃貸物件の入居者の募集、賃貸借契約書の作成、重要事項の説明などを行います。
不動産仲介会社は入居者を募集して契約手続きなどを担当する会社。不動産管理会社は入居後の日常的なサポートや建物の管理・運営を担当する会社。
そんなイメージを持っていただくと分かりやすいでしょう。
なお、不動産会社の中には、仲介と管理の両方の業務を一括して請け負っている会社もあります。
仲介と管理を別々の会社へ依頼すると、手続きが煩雑になったり、連絡に時間を要したりする可能性がありますが、一社に両方の業務を任せられれば、スムーズな対応が期待できるでしょう。
特に賃貸経営初心者の方や、まとまった時間の確保が難しい方は、両方の業務を一括して行える会社へ依頼することをおすすめします。
不動産管理会社の主な業務
不動産管理会社は、大きく分けて２つの業務を行います。
一つは入居者の契約管理やクレーム対応といった賃貸管理業務、もう一つは設備機器の点検・修繕、館内清掃などの建物管理業務です。
各業務の主な内容を以下にまとめます。
【不動産管理】
・賃貸借契約書の締結、書類管理
・入居者からのクレーム対応
・家賃の回収、入金管理
・不動産オーナーとの折衝
【建物管理】
・建物の美観維持、衛生管理のための清掃
・電気、消防、空調設備などの設備機器の保守点検
・大規模修繕の計画作成、修繕計画表の取りまとめ
・退去後の貸室の原状回復工事
※不動産仲介会社と管理会社の業務内容の違い、さらに不動産管理会社の2つの業務内容をイメージ図としてまとめると、以下のような形になります。
不動産管理会社に管理を委託するケース
賃貸経営は本当に不労所得？
不動産賃貸経営から得られる家賃収入は、「不労所得」と言われることがあります。不労所得とは「働かないで得る収入」のこと。であれば、やるべきことの多い賃貸経営を不労所得とするのは、やや無理があると思います。
というのも私たちは、大変な思いをされている多くの不動産オーナーを間近で見ているからです。
例えば、アパート1棟（8戸）を所有するオーナーのＹさんは管理会社には委託せず、ご自身で物件を管理されていました。
ある時、単身者の男性入居者が家賃を入金してくれなくなりました。Ｙさんは何度も電話をかけたり、督促状を送ったり…。結局、10ヵ月分の家賃を払わないまま退去していったそうです。
こうした話は珍しいことではありません。
それでは、不動産管理会社とはどんな仕事をしているのでしょうか。
主な仕事は契約管理、空室対策、家賃保証といった賃貸管理業務に加えて、設備の点検や修繕、リフォームなど建物管理業務まで行う会社もあります。
不動産管理会社に物件の運営・管理を委託すれば、オーナーの負担は大きく減らすことができると思います。
私たちイチイでは不動産オーナー向けに「オーナーズトータルサポート」というサービスを提供しており、賃貸管理システムや賃貸経営に関するコンサルティングを行っています。
その他にも、設備点検やリフォーム、ハウスクリーニングなど建物管理業務全般を請け負っておりますので、物件の運営・管理でお悩みの方は気軽にお問い合わせいただければと思います。
安定した不動産経営へ
不動産の賃貸経営には、幅広い知識が求められます。
多くの入居者を抱えている建物では、住民同士のトラブル、火災・漏水など突発的な対応を迫られるケースも出てきます。
こうした状況をオーナー個人で対応するのは非常に困難であり、管理会社のサポートがなければ解決は難しいでしょう。
また、「不動産仲介」と「不動産管理」の業務内容の違いを理解することや、不動産管理の中に「賃貸管理」と「建物管理」の2種類の業務があると理解することが大切です。
安定した不動産経営を実現するために、ぜひ信頼のできる不動産管理会社を見つけてください。
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